倉庫のちょっとした話

ヨーロッパでは古くから『河川輸送』が発達して内陸部と河口域の市街地や港湾まで生活必需品や食料などを運んでいた。
その為、河川両岸には早くからそれらの貨物の中継基地としての利用や交換市などに倉庫warehouse)を必要としていた。
河川の距離も長く川幅も広いことから水運用の小型船舶や艀(barge)も大いに利用されていた。

日本においては江戸時代前から河川(淀川、利根川など)を利用して内陸の農産地や山村から米、麦、豆などの食料から薪炭や生活必需品などを大阪や江戸へ運んでいた。
都市部に到着したそれらの貨物は河川に面した各々の商材の問屋や大店の『(倉)』に納められた。
それまでの日本の蔵の主な利用目的や内容は貯蔵することが第一義的であったが流通が発達するに伴って徐々にその機能が変化してきた。

時代と共に産業革命や商業流通が盛んになるにつれ日本的な『蔵』の概念はヨーロッパの倉庫(warehousu/ウエアハウス)に習いウエア(上屋)=倉庫になったとの語源がある。
つまり貯蔵(静)の機能からモノの流れの一環としての上屋(倉庫)機能(動)へと変わってきた。

倉庫(warehouse)をウエアハウスと訳すがそのウエア(上屋)というのが語源とされている。
上屋とはそもそも貨物を一時保管する建物であったが時代とともにその利用方法や活用の内容が少しづつ変化していろいろな機能をもつものに変化してきた。


倉庫と上屋は同じ機能や活用方法で捉えて今日まで存在しているがその倉庫(上屋)の種類を次のように分類することが出来る。

1. 上屋 公共上屋 輸出入貨物の通関を行うときに貨物を一時的に収容するもので都営、府営、県営や市営上屋(B/A bonded area)があり指定保税地域と呼ばれている。
2. 倉庫 保税上屋
保税倉庫
営業倉庫
倉庫事業者が税関に申請して免許を取得した倉庫であり主に輸出入貨物を収容する倉庫で保税上屋(B/S bonded shed)保税倉庫(bonded warehouse)と称する。
一般的には内貨(国内貨物)を保管、在庫するための施設で倉庫約款に基づいて倉庫内の貨物の取扱い(荷役)を事業としている。
(1)D / C
Distriburtion Center の略
一般的には物流センターと呼ばれている。
モノの流れや動きの状況に応じた機能を有し多機能型自動・半自動倉庫型、在庫機能型等々荷主のニーズに適した物流設備機材機器等を常備し同時に荷主の受発注情報を物流システムとして取り込んで最適物流体制を武器にしているところもある。
(2)T / C
Traffic Center の略
貨物の中継センターとして利用。
保管するための施設ではなく集荷貨物を配送地域に移送する際の仮置き施設である。トラックの積み下ろしが主体として夜間も稼働しているものが多い。
(3)D / P
Depott の略
一般的にはデポと呼んでいる。
配送エリアを管轄する言わば営業所的な存在で最終納品先の貨物を配送するまで保管する。指定配送翌日配送などの配送拠点であるが返品などの逆流貨物も一時収容する。
(4)S / P
Stock Point の略
ストック ポイントはメーカー等が取引先などユーザーが生産拠点から遠隔地であったり迅速な納品を優先する場合などは出来るだけ取引先の納品場所に近いところに在庫して適切なデリバリーを可能にするために設定する保管倉庫。
戦略的在庫や生産ラインのSDMShut Down Mentenance の略)による作り置き在庫用倉庫としても利用する場合がある。
全国の納品先を選別して数か所設置することが多い。